ミュージカル俳優のための基礎発声 ~第8回 セルフメンテナンス編 過酷な舞台環境でも揺らがない声をつくる〜
Dec 25, 2025
こんにちは、REBELTING ACADEMY NEOトレーナーのKahoriです。
今回は、私自身がREBELTINGを続けてきて実感している「セルフメンテナンス力」についてお話しします。
私は昔から、扁桃腺が弱く風邪を引きやすい体質でした。
そのため、ミュージカルの稽古で喉を酷使した場合はもちろん、季節の変わり目での発熱や喉・鼻の不調が多く、何度も耳鼻科にお世話になってきました。
体が疲れてくるとしっかりとしたお腹の支えが効かなくなり、喉に力みが入り、声帯結節を何度も作ったことがあります。
長年にわたって、声の不調に悩まされてきました。
耳鼻咽喉科系の疾患も数多く経験してきたからこそ、声が思うように出せない辛さや不安な気持ちは本当によくわかります。
▪️舞台は体力・精神力との戦い
舞台の稽古は想像以上に過酷です。
朝8時からの通し稽古、夜遅くまで続く舞台での当たり稽古。
本番に入ると週に7回もの公演があり、昼と夜の2回公演もあります。
体力的にも非常にきつく、その疲れから喉に力みが入りやすくなることもあります。
さらに何度も受けるダメ出しは精神的にも大きな負担となり、まさに体力・精神力との総力戦です。
▪️声の天敵「乾燥」と「埃」
舞台環境には、声のコンディションを揺らす大敵が存在します。
スポットライトの熱による乾燥や、稽古場・舞台袖に漂う細かな埃。
これらは喉の粘膜を傷め、発声を不安定にする原因となります。
現役時代の私も、この乾燥や埃に悩まされて声がかすれることが何度もありました。
▪️声のベースを底上げする
REBELTINGを継続すると、「声のベース」が確実に底上げされます。
高音が出やすくなる、喉がラクになるという変化だけではありません。
声帯周りの筋肉や、声を支える筋肉のバランスが整い、乾燥や埃といった環境ダメージを受けても、発声のスタート地点が高く保たれます。
▪️コンディションの波に左右されない
以前は、朝イチの稽古や疲れの溜まった日の夜稽古で声がかすれたり、高音が不安定になることがありました。
でも今では、寝起きでも稽古終わりでも高音をベルトすることは簡単です。
これは、声帯の筋肉がトレーニングされ、身体の感度が上がり楽器として精度が高く保たれているからです。
▪️自信と余裕を生むセルフメンテナンス
セルフメンテナンスができるようになると、コンディションの波が小さくなります。
多少の疲れや軽い不調でも安定した声が出せるようになり、「今日は声が出るかな…」という不安から解放されます。
その結果、本番でのパフォーマンスに全力を注げるようになり、舞台上での表現がより自由で大胆になります。自分自身への信頼が増すことで、安心して舞台に立つことができて、内側から輝く魅力が放たれます。
長期的に見れば、声を壊すリスクが減るので、舞台に立ち続けられる期間が長くなり、良い役に巡り会うチャンスも増え、アーティストとしての寿命も長くなります。
「自由でしなやかな体と喉と心で、やりたいと思った表現を自由自在にできる」
これは、歌手や俳優にとって最大の財産です。
◉Kahoriによる15分無料カウンセリング
https://calendly.com/rebelting/free
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この記事を書いた人
NEOトレーナー Kahori

プロフィール
ミュージカル女優として、劇団四季をはじめとする舞台で数多くの経験を持つ。主な出演作品は『ライオンキング』『アスペクツ・オブ・ラブ』『ジョン万次郎の夢』など。声の表現力を追求する中でNY留学をするも、発声の課題は解決できず、その後Chico先生の歌声と教えに感銘を受け、REBELTING ACADEMYでの学びを本格的に開始する。